なぜロシアか
ロシアに興味を持ったのは、ある映画の影響があります。
アレクサンドル・ソクーロフというロシア人監督が作った「エルミタージュ幻想」という芸術映画です。
舞台はエルミタージュ美術館、ワンカット長回しという実験的な試みによって撮影されました。エルミタージュは世界三大美術館として名高いですが、そこに迷いこんだ主人公が夢と現実の曖昧な中で館の中で繰り広げられるロシアの歴史に触れていくといったものです。
正直に言いますと、数年前に映画館で見た時には途中で眠りの世界に誘われる時間がありました。ゆったりとした長回しの中で、ナレーター役の亡霊がささやくのですから眠るのにはうってつけです。
しかし、まさに夢か現実か、寝たり起きたりしながら見た映像の中に出てきた、帝政時代のロシア人貴族の華やかな服装、エルミタージュ自体の圧倒的な存在感がストーリーにも増して印象に残り、また見たくなる不思議な映画体験となったのでした。(ストーリーを追わずに、美を楽しみつつまったり過ごすのにオススメです)。
数年経ってもその印象は強く残っており、エルミタージュに一度行ってみたいと思ったのが今回のきっかけにもなっています。エルミタージュには2日に渡って行きましたので、後ほどアップしたいと思います。